2023年常設展

岡本太郎とスポーツ

 当館で保管している岡本太郎の写真を眺めていると、岡本が野球やゴルフなどのスポーツに興じている姿をときたま目にします。特に、46歳で始めたと言うスキーについては、瞬間瞬間に命を懸けて斜面に身を投げ出す緊張感の虜になり、毎シーズン、制作や執筆などの忙しい日々を縫って雪山に通いました。雪山を前にひとりで「危険に向かい勇気をもって己れをひらく」姿勢は、芸術や生き方に対する岡本の指針と共通するものがあります。 本展では、「岡本太郎とスポーツ」をテーマに、岡本が競技場等のために手掛けた作品や、岡本にとっての「スポーツ」にまつわる作品をご紹介します。当館ならではの「スポーツの秋」をお楽しみいただけますと幸いです。

主な作品

・油彩  《マラソン》《風》《記念撮影》
・彫刻  《五大陸》《躍動》《神話》《乙女》《躍動の門》
・レリーフ《栄光》《あしあと広場》《水火清風》
・その他 テキスタイル 《近鉄バファローズ》、岡本太郎デザインのスキー板 等
※画像をクリックしてご覧ください。

みどころ


●当館所蔵のスポーツにまつわる作品を一挙に展示!
 競技場のためのパブリックアートや、競技会のメダル、野球チームのロゴなど、岡本太郎の作品にはスポーツに関連深いものが多数あります。また、スキーで頻繫に訪れた温泉地のためにデザインしたロゴや、スポーツをきっかけに生まれた作品もあります。本展では、そうしたスポーツにまつわる作品をまとめてご紹介します。

●作品とともに岡本太郎の言葉もご紹介します!
 岡本太郎は数多くのエッセイを残しており、そのなかにはスポーツについてのものもあります。たとえば、スキーについては「命がけという条件と無条件の二つの前提がおおらかに同在している」とし、「それはちょうど私が絵を描いたり、彫刻の仕事をしている時の態度と意外に共通するものがある」と書き残しています。本展では、岡本の芸術観・人生観とも通ずる、彼のスポーツに関する言葉も作品と併せてご紹介します。

●本展は、写真撮影可能です。
(動画撮影、フラッシュ撮影、三脚・自撮り棒・ジンバル等の器材の使用は不可)

会期

2023年10月05日 (木)-2024年01月14日 (日)

開催概要


会期: 2023年10月5日(木)~2024年1月14日(日)
開館時間: 9:30-17:00(入館16:30まで)
休館日: 月曜日(10月9日、1月8日を除く)、10月11日(水)、11月24日(金)、12月29日(金)~1月3日(水)、1月9日(火)
観覧料: ●10月5日(木)~10月13日(金) ※常設展のみ開催
 一般500(400)円、高・大学生・65 歳以上300(240)円
●10月14日(土)~1月14日(日) ※企画展とのセット料金
 一般1,000(800)円、高・大学生・65 歳以上800(640)円
※( )内は20名以上の団体料金 ※中学生以下は無料


同時開催 企画展「TARO賞の作家Ⅲ 境界を越えて」 会期:10月14日(土)~1月14日(日)

※開催期間等、変更になる場合がございます。最新の情報は当ホームページをご確認下さい。

「岡本太郎とスポーツ」PR映像

岡本太郎とスポーツ

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映像はこちら(Youtube)

関連イベント


●ワンポイントトーク

担当学芸員が展示内容を詳しく解説します。

日時:2023年11月25日(土)14:00~
解説:喜多 春月 学芸員
場所:常設展示室
料金:観覧料のみ

「岡本太郎と太陽の鳥」

 動物とふれあうときも、対等な「生命の瞬間のぶつかりあい」という交歓を求めた岡本太郎。
そんな岡本ですが、鳥には特別な関心を寄せていたといいます。岡本は、鳥は「天から降って来た生命である、と同時にわれわれの天上への祈りを媒介するような」存在であると書き記しています。
 とりわけ、岡本が「わが究極の友」として愛したのがカラスです。高貴な存在感に加え、群棲動物でありながらもおのおのが独立したあり方を、岡本は理想的な生き方と考えていました。
1959年からの数年間、岡本はカラスの「ガア公」とともに暮らしています。1961年は、岡本が二科会を脱退したころでもあり、集団から離れ個の芸術家として歩む自分のすがたを、群れからはなれたガア公に投影していたのかもしれません。
 本展では、意外にも深い、岡本太郎と鳥の関係に着目し、タイトルに鳥を冠する作品から、くちばしや羽のようなものが描きこまれた作品、また画家としての転機でもあった、ガア公と過ごしたころの作品を展示します。
 併せて、2022年7月に開幕し、大阪・東京・愛知と巡回した「展覧会 岡本太郎」に出品された、当館所蔵の岡本太郎の代表作もご紹介します。

主な作品


章構成(予定)

I.   岡本太郎と鳥
II.  ガア公と過ごしたころ―1960年代を中心に―
III. おかえりなさい!!-展覧会岡本太郎から戻った代表作を展示―

みどころ


●鳥にまつわる作品が集結!
鳥がタイトルについた作品だけではなく、「もしかして鳥が描かれているのかも…!?」と感じるような作品も展示します。岡本太郎の作品にたびたび現れる、くちばしのようなものを持つ生きものたち。また、カラスのガア公との思い出や、岡本太郎が鳥について言及した言葉も紹介します。

●岡本太郎の代表作が戻ってきます!
「展覧会 岡本太郎」(2022年7月23日~2023年3月14日、大阪中之島美術館・東京都美術館・愛知県美術館に巡回)に出品された、当館所蔵の岡本太郎の代表作もあらためてご紹介します。

●本展覧会は、写真撮影可能です。(企画展は別途)
 (動画撮影、フラッシュ撮影、三脚・自撮り棒・ジンバル等の器材の使用は不可)
 
※画像をクリックしてご覧ください。

会期

2023年04月20日 (木)-2023年07月02日 (日)

開催概要


会期: 2023年4月20日(木)~7月2日(日)
開館時間: 9:30~17:00(入館16:30まで)
休館日: 月曜日(5月1日を除く)、5月9日
観覧料: ●4月20日(木)~4月28日(金)、6月27日(火)~7月2日(日)※常設展のみ開催
 一般500(400)円、高・大学生・65 歳以上300(240)円、中学生以下は無料
●4月29日(土祝)~6月25日(日) ※企画展とのセット料金
 一般1,000(800)円、高・大学生・65 歳以上800(640)円、中学生以下は無料
※( )内は20名以上の団体料金


※同時開催:2023年4月29日(土祝)~2023年6月25日(日)
 企画展「顕神の夢 ―幻視の表現者― 村山槐多、関根正二から現代まで」


※開催期間等、変更になる場合がございます。最新の情報は当ホームページをご確認下さい。

「岡本太郎と太陽の鳥」PR映像

岡本太郎と太陽の鳥

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映像はこちら(Youtube)
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関連イベント

・ワンポイントトーク

 担当学芸員が常設展の展示解説を行います。

※イベントの詳細につきましては、当ホームページでお知らせいたします。

「岡本太郎とにらめっこ」

岡本太郎の作品には、初期から晩年までを通して、多くの人間や生き物が登場します。
1960年代後半からは特に、作品の中に「顔」のモティーフが増えていきました。
岡本は「わが世界美術史」(1970)連載執筆のために東西の様々な地を訪れ、現地の人々の生活や文化を取材しました。
後年の著書『美の世界旅行』(1982)では、「世界の美のあらゆる層に何と様々な顔があり、また眼があるのだろう。(…)一つの顔の宇宙の中に、また無限の顔、そして目玉が光っている。言いようのない実在感をもって」と語っています。
彼にとって世界の様相は、無限な「顔」がひしめき合い、成されたものと言えるでしょう。
さらに岡本は、それを実証するかのように、身の回りの物、椅子やグラス、スピーカーにも眼、鼻、口を表し、あらゆる物に「生命」を与えました。
本展では「世界」を様々な表情に溢れたものとして捉えた岡本太郎が描いた沢山の顔たちを紹介します。

主な作品

※画像をクリックしてご覧ください。
油彩    《二つの顔》(1957)、《海辺の肖像》(1973)、《にらめっこ》(1980)、《マスク》(1985)
彫刻    《若い太陽の顔》(1969)、《千手》(1975)、《月の顔》(1981)
レリーフ  《マスク》(1970)(各種)
プロダクト 《坐ることを拒否する椅子》(1963)、《顔のスピーカー》(1971)、《夢の鳥》(1977)


章構成(予定)

I.   顔、にらめっこ!
II.  目、目、目!!
III. マスカレード(仮面舞踏会)!!!

みどころ


●《月の顔》が多摩区役所から里帰り!
多摩区役所1階エントランスに長らく設置されていた《月の顔》が、同区役所外壁改修工事のため、当館に「里帰り」し、洗浄と修復を行い展示します。

●仮面(マスク)を多数展示!
本展3章は、「マスカレード(仮面舞踏会)」をイメージして、絵画や彫刻、レリーフなど岡本太郎が制作した顔や、仮面の作品を多数展示します。

●魅力的な関連イベントを開催!
日本工業大学がVRで再現した1970年当時の《太陽の塔》を体験するイベント「蘇るVR太陽の塔 Ver.5」。子ども当事者研究ネットワーク ゆるふわ と一緒に、岡本太郎美術館で行う対話型ワークショップ「創ってみよう!わたしの“こころの街”!―こども当事者研究×岡本太郎美術館」を開催します。

●本展覧会は、写真撮影可能です。(企画展は別途)
 (動画撮影、フラッシュ撮影、三脚・自撮り棒・ジンバル等の器材の使用は不可)
 

会期

2023年02月01日 (水)-2023年04月16日 (日)

開催概要


会期: 2023年2月1日(水)~2023年4月16日(日)
開館時間: 9:30-17:00(入館16:30まで)
休館日: 月曜日、2月24日(金)、3月22日(水)
観覧料: ●2月1日(水)~2月17日(金) ※常設展のみ開催
 一般500(400)円、高・大学生・65 歳以上300(240)円
●2月18日(土)~4月16日(日) ※企画展とのセット料金
 一般700(560)円、高・大学生・65 歳以上500(400)円
※( )内は20名以上の団体料金 ※中学生以下は無料


※企画展「第26回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」 会期:2月18日(土)~4月16日(日)
※開催期間等、変更になる場合がございます。最新の情報は当ホームページをご確認下さい。

「岡本太郎とにらめっこ」PR映像

岡本太郎とにらめっこ

■PR動画(101秒)


当常設展のPR動画です。 (※音が鳴ります)
映像はこちら(Youtube)
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関連イベント

蘇るVR太陽の塔 ver.5


※こちらのイベントは終了しました。
日本工業大学の学生により、大阪万博当時の《太陽の塔》をVR空間によみがえらせるプロジェクトを実施しています。5年目となる今回は、バーチャルな世界で《太陽の塔》の内外を自由に歩いてめぐることができます!

日程:3月4日(土)・3月5日(日)
   ★3/4、5は、ゴーグルを装着してVR体験ができます!
   ★常設展会期中(2/1~4/16)は、常設展示室でVR映像の上映を行います。
場所:ガイダンスホール(VR体験)、常設展示室(映像上映)
協力:日本工業大学 情報メディア工学科

  ※参加方法は、決まり次第こちらのホームページでご案内します。



創ってみよう!わたしのこころの街

ワークショップ
「創ってみよう!わたしの“こころの街”!―こども当事者研究×岡本太郎美術館」


子どものこころには、他の人には伝えていない空想の世界「こころの街」があります。このイベントは、そんな「こころの街」の光景を、模造紙や紙コップ、スポンジなど、身近なモノを使って表現し、対話するワークショップです。

※こちらのイベントは、ご好評につき満席となりました。
日 程:3月12日(日)13:30~(2時間程度)
講 師:富田誠(東海大学教養学部芸術学科准教授)
向谷地宜明、江連麻紀(子ども・子育て当事者研究ネットワーク ゆるふわ)
定 員:9組
対 象:小・中学生(保護者同伴)
場 所:創作アトリエ
料 金:無料(保護者のみ要観覧料)
申 込:電話受付(2/14(火)10:00から受付開始)、先着順